航空大学校の生活は、入学から卒業までの全期間にわたり全員が学生寮での生活を送ることになります。1部屋は2名で、原則的に先輩と後輩が同居します。女子学生には女子専用のスペースに部屋が設けられています。
こうした寮生活はトレーニングの効率を上げることが最大の目的でありますが、副次的に将来のエアラインを担うパイロット同士の強固な人間関係が育まれ、またコクピットにおけるクルー・コーディネーションの素地となる協調性などが養われるというメリットもあります。
厳しいトレーニングを乗り切ることができるかどうかは、最終的には各学生の努力に関わってくるのですが、そこではチームとしての協力関係が不可欠となるからです。
また、同期生同士のヨコのつながりだけでなく、先輩後輩のタテのつながりが強いのも航空大学校の特色といえます。
たとえば宮崎キャンパスでは厳しい訓練の合間にフライト課程と学科課程の学生がともにスポーツを行ったり、旅行に出かけたりして交流を深めています。
何よりも空という未知の世界に踏み出すにあたって、少しずつ先をゆく先輩学生のアドバイスが受けられるのは心強いといえますし、またこうして培われた人間関係は、エアラインに就職してからも続き、就職時の相談相手として頼もしいものがあります。
居室
1部屋2名で原則的に先輩と後輩が同居します。
室内設備はベッド、机、椅子、本棚、電気スタンド、カーテン、LAN回線、エアコンで、
女子用の室内も同じ作りとなっています。
自習室
居室での勉強で集中力が切れそうになると気分を変えることができるのがこの自習室です。
皆の真剣な雰囲気の中、再びモチベーションをUPさせることができます。
談話室
夕食後、クラス全員が集まって情報交換やミーティングを行っています。
CPT室
CPTは、訓練機のコクピットを模した箱形の教材で、訓練機の操作手順をイメージしながら頭と体に覚え込ませます。学生は自由に使用することができます。
当直室
昼休みと訓練終了後から18時までの間は順番に当直業務を行います。
業務内容は電話の取り次ぎ、清掃、寮内の状況把握などです。
風呂
男子用の浴室です。女子用はこれより狭いですが、専用スペース内に設置しています。
食堂
平日の3食は、寮内の厨房で手作りしています。おいしく家庭的なメニューで学生からも好評です。毎食のカロリー表示もしており、操縦士としての健康管理にも気を配っています。
自転車置き場、駐車場
宮崎での生活はクルマが必需品です。クラスに数人はクルマを持ち込んでおり、買い物や小旅行に大活躍です。